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regex = r"(?<=PAGE\()(?!990)(?P<pg>[\d]{1,4})|(?:(?<=_r|[\w]\()(?P<txt_a>[ 『「“][^\n]+(?=_n\n))|(?P<txt_b>[ 『「“].*))"
test_str = ("~_ZZ71c01(~\n"
"<0001>_LVSV(1日前-プロローグ\n"
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"~_KMW2(~\n"
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"~_KMW2(~\n"
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"~_BTXO(1)~\n"
"<0018>_ZM71c02(_r ・・・聖杯戦争。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0020>_MSA2(_r それは何百年も昔から繰り返される大儀式、_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0022>_MSA2(_r 参加したからには他の六人を排除しなければならない、_r生き残りをかけた殺し合い。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(1|~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(1,`005:05黄金の草原b,`003:1000,`002:2,`164:036,`004:256\n"
"<0027>_ZM71c03( この冬木の土地には聖杯が在るとされ、過去何_r人もの魔術師たちが技を競い合ったという。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0029>_MSA2(_r 目的はただ一つ、聖杯と呼ばれる宝具を手に入れる事_rだけだ。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(2|~\n"
"<0032>_ZM71c04( しかし、聖杯の由来は定かではない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0034>_MSA2(_r 神の血を受けた杯でないのは確かだけど、その力の凄_rまじさは伝説のソレに匹敵する・・・_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(1,`005:35希望,`003:800,`007:001\n"
"<0038>_MSAD(_r_r そう。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0040>_MSA2(_r 曰く、聖杯はあらゆる願いを叶えるという。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(3|~\n"
"<0043>_ZM71c05( その所有権は一人のみ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0045>_MSA2(_r 一つの聖杯が叶える願いは、一人の人間の望みだけ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0047>_MSA2(_r けれど、この土地で聖杯を召喚するには七人の魔術師_rが必要だった。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0049>_MSA2(_r_r 一つの奇跡と、七人の協力者。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0051>_MSA2(_r_r ……ま、ようするに。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0053>_MSA2(_r 聖杯の奪い合いが始まるのは、時間の問題だったのだ。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(4|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_CHCL(1,0,`075:3~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK_F,`007:001,`003:400~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<0061>_ZM71c06( 発端はそんな、よくある利権争いみたいな話だった。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0063>_MSA2(_r 七人の魔術師たちは平等に聖杯の力を使い、それぞれ_rの<使い魔;/サーヴァント>を用いて他の魔術師たちと競い合った。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(5|~\n"
"!_KIMT(,`087:80セイバー(剣),81ランサー(槍),82アーチャー(弓),83キャスター(杖),84バーサーカー(獣),85ライダー(車輪),86アサシン(首狩りナイフ),black,`088:2000\n"
"<0067>_ZM71c07( 聖杯を手にする魔術師は一人だけ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0069>_MSA2(_r 結果として、彼らは仲間だった六人を敵とみなし、凄_r惨な殺し合いが始まった。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0071>_MSA2(_r_r それが聖杯戦争と呼ばれる儀式、魔術師たちによる聖_r杯争奪戦である。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(6|~\n"
"<0074>_ZM71c08( 聖杯に選ばれた魔術師はマスターと呼ばれ、_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0076>_MSA2(_r マスターは聖杯の恩恵により強力な<使い魔;/サーヴァント>を得る。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:80セイバー(剣),`003:400,`002:024\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:400~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:81ランサー(槍),`003:400,`002:024\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:400~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:82アーチャー(弓),`003:400,`002:024\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:400~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:83キャスター(杖),`003:400,`002:024\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:400~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:84バーサーカー(獣),`003:400,`002:024\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:400~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:85ライダー(車輪),`003:400,`002:024\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:400~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:86アサシン(首狩りナイフ),`003:400,`002:024\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:400~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:black,`003:200,`002:024~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<0103>_MSAD(_r_r ・・・マスターの証は二つ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0105>_MSA2(_r_r サーヴァントを召喚し、それを従わせる事と。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0107>_MSA2(_r サーヴァントを律する、三つの令呪を宿す事だ。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(7|~\n"
"<0110>_ZM71c09( 一つ目は言うまでもない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0112>_MSA2(_r 昨日……いえ、正確にはほんの数時間前……に呼び出_rしたアーチャーが<遠;/わ><坂;/た><凛;/し>のサーヴァントとなった。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0114>_MSA2(_r だからあとは二つ目。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0116>_MSA2(_r サーヴァントを律する令呪を最後まで守り続ける。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0118>_MSA2(_r これがマスターにとって、最も重要な点だろう。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(8|~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(1,`005:36凛令呪,`003:400,`007:001\n"
"<0123>_ZM71c0a( アーチャーを召喚した事で、右手に刻まれた紋様。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0125>_MSA2(_r これが令呪。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0127>_MSA2(_r 聖杯によってもたらされた<聖痕;/よちょう>が、サーヴァントを召_r喚する事によって変化したマスターの証である。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(9|~\n"
"<0130>_ZM71c0b( 強大な魔力が凝縮された刻印は、永続的な物ではなく_r瞬間的な物だ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0132>_MSA2(_r これは使う事によって失われていく物で、形の通り、_r一画で一回分の意味がある。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0134>_MSA2(_r つまり、たった三回。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0136>_MSA2(_r この三回分の令呪を失ったマスターはサーヴァントを_r従えられなくなり、死を迎える事になる。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(10|~\n"
"<0139>_ZM71c0c( ……故に。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0141>_MSA2(_r 令呪とは自身の命と同じぐらい、最後まで慎重に扱う_rべき物なのだ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0143>_MSA2(_r それを開始早々使ってしまったのは頭が痛いが、まっ_rたくの無駄でもなかったので良しとする。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0145>_MSA2(_r なにしろサーヴァントはいつマスターを裏切ってもお_rかしくない連中だ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0147>_MSA2(_r 令呪を一つ使って首輪をかけられたのなら<僥倖;/ぎょうこう>である。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(11|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_MSTP(0,`003:5000,`045:1~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK_F,`007:001,`003:400~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:WHITE_F,`007:001,`003:800~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<0157>_ZM71c0d(_r ……要点をまとめるのはこのあたりにしておこう。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0159>_MSA2(_r_r 七人のサーヴァントが揃った時、聖杯戦争は開始され_rる。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0161>_MSA2(_r ゆっくり眠ってはいられない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0163>_MSA2(_r 最後のマスターがいつ現れるか判らないけど、それは_rすぐそこまで迫っている筈なんだから・・・・\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(12|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:1000~\n"
"~_SEPF(2,`005:se254,`003:1000~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:i凛の寝室,`003:2000,`007:001\n"
"~_WTFT(1,`003:1000~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"~_VPLY(RIN,02ba5~\n"
"<0174>_ZM71c0e(「ん・・・・もう、朝……?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_SEPF(0,`005:se693,`045:1~\n"
"<0177>_MSAD(_r ……だるい。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0179>_MSA2(_r ぼんやりとした意識のまま窓に視線をやると、とっく_rに日が昇っていた。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(13|~\n"
"~_VPLY(RIN,02ba6~\n"
"<0183>_ZM71c0f(「……九時過ぎてる……遅刻どころの話じゃない……」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0185>_MSA2(_r まどろんだまま時計を確認して、今日は学校をサボろ_rう、と頷いた。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(14|~\n"
"~_MPLY(0,`005:3,`003:0~\n"
"~_SESF(,`005:se254,`003:3000~\n"
"~_SEPF(0,`005:se694,`045:1~\n"
"~_VPLY(RIN,02ba7~\n"
"<0192>_ZM71c10(「……体が重い……半分以上もってかれたみたいね、こ_rれは」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0194>_MSA2(_r ベッドから体を起こして、ふう、と大きく深呼吸をす_rる。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0196>_MSA2(_r ……体がだるいのはわたしが朝に弱いから、という訳_rじゃない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0198>_MSA2(_r アーチャーのヤツが言ってたっけ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0200>_MSA2(_r サーヴァントを召喚したばかりのマスターは満足に活_r動できないって。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(15|~\n"
"~_VPLY(RIN,02ba8~\n"
"<0204>_ZM71c11(「・・・・そうだった。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02ba9~\n"
"<0207>_MSAD(_r わたし、セイバーじゃなくってアーチャーを呼び出し_rたんだ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0209>_MSA2(_r ハッキリと思い出した。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0211>_MSA2(_r そりゃあできれば思い出したくないけど、否定したと_rころでやり直しができる訳でもないし。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(16|~\n"
"~_VPLY(RIN,02baa~\n"
"<0215>_ZM71c12(「……魔力が戻るまで一日ちょいか。今日はならし運転っ_rて事にしよう」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0217>_MSA2(_r もそもそとベッドから出る。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0219>_MSA2(_r ……冬にしては暖かな空気と、シーツにくるまりたい_r欲求と少しだけ格闘した。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0221>_MSA2(_r で、二度寝の誘惑を開始三秒でノックアウトして、姿_r見の前で軽く全身をチェック。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0223>_MSA2(_r とりわけ異状はない。体に流れている魔力が半分ほど_rしかない以外はすべて正常。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(17|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bab~\n"
"<0227>_ZM71c13(「・・・ま、問題なんてあるわけないけど」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0229>_MSA2(_r とりあえず、今のうちに現状を確認したい。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0231>_MSA2(_r わたしが呼び出したサーヴァントはアーチャーで、_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0233>_MSA2(_r 召喚主であるマスターに礼をとらない無礼者だ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0235>_MSA2(_r しかも自分が何者か判らない、なんていうオマケ付き。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0237>_MSA2(_r ……うわ。なんか、いきなり頭痛くなってきた。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(18|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bac~\n"
"<0241>_ZM71c14(「……あいつの記憶が戻るまで<宝具;/きりふだ>は封印か……思い出_rせないんじゃ使いようがないしね」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0243>_MSA2(_r サーヴァントはそれだけで強力な使い魔だが、彼らを_r最強足らしめているのは強力な“奥の手”を必ず一つ持っ_rている事だ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0245>_MSA2(_r_r 困ったコトに、その奥の手をアーチャーは思い出せな_rいと言う。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(19|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bad~\n"
"<0249>_ZM71c15(「・・・まあ、非はこっちにもあるし、なんとかやって_rいくしかないか」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(20|~\n"
"<0252>_ZM71c16( そう、こうなった以上わたしたちは<一蓮托生;/いちれんたくしょう>。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0254>_MSA2(_r 少しでも早く記憶の混乱とやらが整理される事を祈る_rけど、あの調子ではいつになる事やら。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_MSTP(0,`003:3000,`045:1~\n"
"<0257>_MSAD(_r_r ……まったく。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0259>_MSA2(_r 前途はなかなか多難みたいだ・・・・\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(21|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK,`003:1000,`002:2,`164:015,`004:128~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(1,`003:1000,`002:2,`164:015,`004:128,`005:i遠坂邸居間\n"
"~_MPLY(0,`005:2,`003:0~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"~_VPLY(RIN,02bae~\n"
"<0270>_ZM71c17(「……うわ。見直したかも、これ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0272>_MSA2(_r 居間はすっかり元通りだった。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0274>_MSA2(_r せめて瓦礫ぐらいは片づけさせよう、と思っただけだっ_rたから、ここまでされると感心を通り越して感動してし_rまう。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(22|~\n"
"<0277>_ZM71c18( アイツも居間をメチャクチャにした事を気にしてたん_rだろう。そうでもなければここまでは出来ない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0279>_MSA2(_r 殊勝というか、わりといいヤツっていうか・・・・\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(23|~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー02d(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_VPLY(ARC,02baf~\n"
"<0284>_ZM71c19(「日はとっくに昇っているぞ。また、随分とだらしがな_rいんだな、君は」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0286>_MSA2(_r「………………」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0288>_MSA2(_r 前言撤回。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0290>_MSA2(_r このふてぶてしさ、どこに殊勝な心がけがあるってい_rうのか。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(24|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bb0~\n"
"<0294>_ZM71c1a(「・・・おはよう。そういうアンタは随分とリラックス_rしてるようね。居間を好き勝手使ってくれちゃってさ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー01a(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_VPLY(ARC,02bb1~\n"
"<0298>_MSAD(_r「なに、一晩過ごした部屋だからな。どこに何があるか_rは把握したよ。ああ、ついでだから厨房も片づけておい_rた。もう少し荒れているかと思ったが、なかなか気の行_rき届いた厨房だ。一人暮らしの洋館にしては上等だな」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(25|~\n"
"<0301>_ZM71c1b(「………………」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0303>_MSA2(_r 頭痛がする。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0305>_MSA2(_r なんだってサーヴァントに整理整頓ぶりをチェックさ_rれなくちゃいけないんだろ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0307>_MSA2(_r サーヴァントっていうのは戦う事しか考えていない連_r中だって言うけど、コイツ、ホントにサーヴァントとし_rて欠陥品なんじゃないだろうか……?\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(26|~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー01c(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_VPLY(ARC,02bb2~\n"
"<0312>_ZM71c1c(「なるほど、本調子ではなさそうだな。昨夜は元気だっ_rたが、睡眠をとって疲れが出たのだろう。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bb3~\n"
"<0315>_MSAD(_r ・・・ふむ。紅茶で良ければご馳走しよう」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_NCL0(,`032:-1,`033:5000,`003:400,`002:2,`164:015,`004:64~\n"
"<0318>_MSAD(_r 勝手知ったる人の家。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0320>_MSA2(_r アーチャーは席を立って、淀みのない仕草で新しいティ_rーカップを持ち出して、上等な赤色をした紅茶を淹れて_rいる。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(27|~\n"
"~_SEPF(0,`005:se241,`045:1~\n"
"<0324>_ZM71c1d(「・・・・・・・・」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0326>_MSA2(_r 色々とつっこみどころはあるんだけど、不思議と横や_rりを入れる気にはなれなかった。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0328>_MSA2(_r 一連の仕草はとても洗練されていて、まあ、気が利く_rといえば気が利いている訳だし。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(28|~\n"
"~_BTXO(0~\n"
"!_KLAL(0,`204:アーチャー04d(中),`214:1000,`007:001,`003:400\n"
"~_VPLY(RIN,02bb4~\n"
"<0334>_ZM71c1e(「……まあいいけど。疲れてるのは事実だし、飲む」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0336>_MSA2(_r 椅子に腰を下ろす。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0338>_MSA2(_r ティーカップは一つも音を立てずに差し出されて、と_rりあえず、一口だけ口をつけた。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0340>_MSA2(_r_r ・・・・あ、おいしい。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(29|~\n"
"<0343>_ZM71c1f( そりゃあ中国紅茶の春摘みものだ。お気に入りの葉の_r一番美味しいところなんだから、不味く作られたら怒る。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0345>_MSA2(_r っていうか、勝手にわたしのお気に入りを使われたら_r怒る。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0347>_MSA2(_r ……うん。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0349>_MSA2(_r 怒るけど、ここまで美味しく淹れられると文句より先_rに幸福感で満たされてしまった。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(30|~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー01f(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_VPLY(ARC,02bb5~\n"
"<0354>_ZM71c20(「ふむ。ふむふむ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bb6~\n"
"<0357>_MSAD(_r「……ちょっと。なに笑ってるのよ、アンタ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bb7~\n"
"<0360>_MSAD(_r「なに、感想が聞きたかったが、その顔では聞くまでも_rないと思っただけだ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bb8~\n"
"<0363>_MSAD(_r「・・・・っ!」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_SEPF(0,`005:se269,`045:1~\n"
"~_NQUK(0,`067:0,`003:460,`041:10~\n"
"<0367>_MSAD(_r だん、とティーカップをテーブルに置く。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(31|~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー01b(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_VPLY(ARC,02bb9~\n"
"<0372>_ZM71c21(「勿体ない。熱いうちに味わった方がいいぞ。私が気に_r障るなら消えているが」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bba~\n"
"<0375>_MSAD(_r「ごちそうさま、結構よ。わたしは茶坊主がほしくてマ_rスターになった訳じゃないわ。貴方もね、頼みもしない_r事をする必要はないわよ」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(32|~\n"
"~_MSTP(0,`003:4000,`045:1~\n"
"~_VPLY(ARC,02bbb~\n"
"<0380>_ZM71c22(「そうか。確かに、私も茶坊主になったり後片づけをす_rる為に契約した訳ではない。君がそう言うのならば、こ_rれからは気をつけよう」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bbc~\n"
"<0383>_MSAD(_r「ええ。わたしが求めているのは戦力としての使い魔よ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bbd~\n"
"<0386>_MSAD(_r 家事をこなすサーヴァントなんて聞いた事がないし、_rする必要も特にないわ」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(33|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_SEPF(2,`005:se599,`074:70,`003:3000~\n"
"!_KLDA(,`032:5,`005:アーチャー01c(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"~_VPLY(ARC,02bbe~\n"
"<0394>_ZM71c23(「? 特にはない、とはどういう意味かな」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bbf~\n"
"<0397>_MSAD(_r「別に。好きなようにとって結構よ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bc0~\n"
"<0400>_MSAD(_r それより・・・貴方、自分の正体は思い出せた?」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(34|~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー03b(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"<0404>_ZM71c24( いや、と首をふるアーチャー。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0406>_MSA2(_r ……やっぱり、事態は深刻だ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0408>_MSA2(_r 一晩で思い出せないって事は、そう簡単に思い出せる_r事じゃないって事だろう。今日一日、色々と試してみる_rにしても、これは・・・・\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(35|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bc1~\n"
"<0412>_ZM71c25(「分かった、貴方の記憶に関しては追々対策を考えとく。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bc2~\n"
"<0415>_MSAD(_r じゃ、出かける支度をしてアーチャー。召喚されたば_rかりで勝手も分からないでしょ? 街を案内してあげる_rから」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー01b(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_VPLY(ARC,02bc3~\n"
"<0419>_MSAD(_r「出かける支度? いや、そんな必要はないだろう。出_rるのならばすぐに出られるが」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(36|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bc4~\n"
"<0423>_ZM71c26(「あのね、そんな格好で出歩くつもり? どう見ても普_r通じゃないし、他のマスターが見たら一発でサーヴァン_rトって判るじゃない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bc5~\n"
"<0426>_MSAD(_r わたし、自分からわたしはマスターです、なんて言い_rふらす気はないんだけど?」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(37|~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー01c(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_VPLY(ARC,02bc6~\n"
"<0431>_ZM71c27(「ああ、そういう事か。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bc7~\n"
"<0434>_MSAD(_r それも問題はない。確かに着替える必要はあるが、そ_rれは実体化している時だけでね。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bc8~\n"
"<0437>_MSAD(_r サーヴァントはもともと霊体だ。非戦闘時には霊体に_rなってマスターにかける負担を減らす」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(38|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bc9~\n"
"<0441>_ZM71c28(「あ、そっか。召喚されたって英霊は英霊だものね。霊_r体に肉体を与えるのはマスターの魔力なんだから、わた_rしが魔力提供をカットすれば」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(39|~\n"
"~_VPLY(ARC,02bca~\n"
"<0445>_ZM71c29(「自然、我々も霊体に戻る。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bcb~\n"
"<0448>_MSAD(_r そうなったサーヴァントは守護霊のようなものだ。レ_rイラインで繋がっているマスター以外には観測されない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bcc~\n"
"<0451>_MSAD(_r もっとも、会話程度は出来るから偵察ならば支障はな_rいが」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(40|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bcd~\n"
"<0455>_ZM71c2a(「うわ、便利。それじゃあ本当に、他のマスターを捜し_r出すなんて難しいんだ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bce~\n"
"<0458>_MSAD(_r「ああ。だが魔術師は魔術師を知覚できるだろう? そ_rれと同じでサーヴァントもサーヴァントを感知できる。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bcf~\n"
"<0461>_MSAD(_r 優れた魔術を知るサーヴァントならば、遠く離れたサー_rヴァントの位置さえ把握するだろう」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(41|~\n"
"~_NCL0(,`032:-1,`033:2000,`003:400,`007:001~\n"
"<0465>_ZM71c2b( ……アーチャーの言う通りではある。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0467>_MSA2(_r マスターっていうのは優れた魔術師がなるモノだ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0469>_MSA2(_r 強力な魔力を帯びた魔術師は、それだけ魔力感知しや_rすくはある。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0471>_MSA2(_r けどわたしの知り得る限り、そこまで強力な魔力を帯_rびたヤツはこの町には存在しない。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(42|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bd0~\n"
"<0475>_ZM71c2c(「ふうん……で、アンタはどうなの? 他のサーヴァン_rトの位置、判る?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー01b(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_VPLY(ARC,02bd1~\n"
"<0479>_MSAD(_r「マスター、私のクラスは何か忘れたのか。遠く離れた_r敵の位置を探るなど、騎士あがりにできるものか」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0481>_MSA2(_r ……ま、そうだろう。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0483>_MSA2(_r アーチャーの魔力はそう強力じゃない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0485>_MSA2(_r 遠く離れた敵を探る、なんて魔力持ちはキャスターの_rサーヴァントぐらいなものだと思う。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(43|~\n"
"~_BTXO(0~\n"
"!_KLAL(0,`204:アーチャー01c(中),`214:1000,`007:001,`003:400\n"
"~_VPLY(RIN,02bd2~\n"
"<0491>_ZM71c2d(「分かったわ。じゃ、とりあえず後に付いてきてアー_rチャー。貴方の呼び出された世界を見せてあげるから」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bd3~\n"
"<0494>_MSAD(_r「そう目新しい物ではなさそうだがね。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bd4~\n"
"<0497>_MSAD(_r ・・・それよりマスター。君、大切な事を忘れていな_rいか」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bd5~\n"
"<0500>_MSAD(_r「え? 大切な事って、なに?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー02d(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_VPLY(ARC,02bd6~\n"
"<0504>_MSAD(_r「……まったく。君、まだ本調子ではないぞ。契約にお_rいて最も重要な交換を、私たちはいまだしていない」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(44|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bd7~\n"
"<0508>_ZM71c2e(「契約において最も重要な交換・・・・?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0510>_MSA2(_r 等価交換?_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0512>_MSA2(_r いや、もともとサーヴァントにとっての報酬は聖杯戦_r争に参加する事だ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0514>_MSA2(_r わたしたちに必要な交換なんて、もうない筈なんだけ_rど・・・\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(45|~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー04b(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_VPLY(ARC,02bd8~\n"
"<0519>_ZM71c2f(「……君な。朝は弱いんだな、本当に」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0521>_MSA2(_r 呆れたように言うアーチャー。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0523>_MSA2(_r その、またも皮肉げな台詞を聞いて、とある事に思い_r当たった。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0525>_MSA2(_r ……そういえば。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0527>_MSA2(_r コイツ、一度もわたしを名前で呼ばないな、とか。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(46|~\n"
"~_SESF(,`003:300,`045:1~\n"
"~_VPLY(RIN,02bd9~\n"
"<0532>_ZM71c30(「・・・あ。しまった、名前」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー02c(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_VPLY(ARC,02bda~\n"
"<0536>_MSAD(_r「思い当たったか。まあ、今からでも遅くはないさ。そ_rれでマスター、君の名前は? これからはなんと呼べば_rいい」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0538>_MSA2(_r ふて腐れたように言うアーチャー。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(47|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_MPLY(0,`005:3,`003:0~\n"
"~_NCLA(,`032:-1,`033:2000,`003:400,`007:001~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<0545>_ZM71c31( ・・・・やば。コイツ、いいヤツだ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0547>_MSA2(_r_r うん、それに間違いはない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0549>_MSA2(_r だって名前の交換なんて、そんな物に意味はない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0551>_MSA2(_r サーヴァントとマスターは、令呪によって作られた力_rずくの主従関係だ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0553>_MSA2(_r 普通の使い魔との契約なら名前の交換は強い意味を持_rつけれど、マスターとサーヴァントにはそんな親愛の情_rはいらない。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(48|~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー01c(中),`033:5000,`003:400,`007:001\n"
"<0557>_ZM71c32( だっていうのに、アーチャーはそれを大切な事と言っ_rた。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0559>_MSA2(_r それは令呪を別にして、これから共に戦っていこうと_rいう信頼の証に他ならない。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(49|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bdb~\n"
"<0563>_ZM71c33(「………わたし、<遠;/とお><坂;/さか><凛;/りん>よ。貴方の好きなように呼んで_rいいわ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0565>_MSA2(_r 素直になれず、ぶっきらぼうに返答する。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(50|~\n"
"<0568>_ZM71c34( ……まあ、それでもマスターとか君とか、そういった_r他人行儀に呼ばれた方が楽ではあるし、コイツはきっと_rそう呼ぶだろう。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0570>_MSA2(_r だっていうのに。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー02d(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"<0573>_MSAD(_r アーチャーは噛みしめるように「遠坂凛」と呟いた後。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"!_KLDA(,`032:5,`005:アーチャー02b(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:800~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"~_VPLY(ARC,02bdc~\n"
"<0580>_MSAD(_r「それでは凛と。……ああ、この響きは実に君に似合っ_rている」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0582>_MSA2(_r なんて、トンデモナイ事を口にした。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(51|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bdd~\n"
"<0586>_ZM71c35(「・・・・・・・・」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー01c(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_VPLY(ARC,02bde~\n"
"<0590>_MSAD(_r「凛? どうした、なにやら顔色がおかしいが」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bdf~\n"
"<0593>_MSAD(_r「・・・・う、うるさいっ! いいからさっさと行くわ_rよアーチャー! と、とにかくのんびりしてる暇なんて_rないんだから……!」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(52|~\n"
"~_NCL0(,`032:5,`033:5000,`003:400,`002:2,`164:015,`004:64~\n"
"<0597>_ZM71c36( ふん、と顔を背けて歩き出す。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0599>_MSA2(_r 悔しい。なんか知らないけど、とにかく悔しい。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0601>_MSA2(_r アーチャーのヤツ、もしかしてわたしを悔しがらせる_r為にあんなコトを言いだしたんだろうか。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(53|~\n"
"~_VPLY(RIN,02be0~\n"
"<0605>_ZM71c37(「……ありえる。コイツなら絶対そうだ……」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0607>_MSA2(_r そうだ、そうに違いない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0609>_MSA2(_r だから顔が熱いのも動悸がするのもみんなコイツの奸_r計だ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0611>_MSA2(_r 気をつけろわたし。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0613>_MSA2(_r これからはこんな捻くれ者と手を組んでやっていかな_rくちゃいけないんだからっ。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(54|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_MSTP(0,`003:2000,`045:1~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK_F,`002:000,`003:1000,`004:64~\n"
"~_WTFT(1,`003:1500~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:o遠坂邸付近の街並-(昼),`003:1500,`002:2,`164:012,`004:64\n"
"~_MPLY(0,`005:5,`003:0~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<0625>_ZM71c38( アーチャーを連れて外に出る。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0627>_MSA2(_r わたしたちの住んでいる街、冬木市は大きくわけて二_rつの町で構成される街だ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0629>_MSA2(_r 昔からの町並みを残したここ<深山町;/みやまちょう>と、_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0631>_MSA2(_r 川一つ挟んで近代的な開発が進んでいる<新都;/し ん と>。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0633>_MSA2(_r_r わたしの家があるのは、古い町並みである深山町の方_rである。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(55|~\n"
"<0636>_ZM71c39( その深山町も、これまた大きく二つに分かれている。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0638>_MSA2(_r_r 外国からの移住民が住んでいた、この洋風の町並みが_r片一方。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0640>_MSA2(_r で、反対側、山を背後に広がっている古い和風の住宅_r地がもう一方。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0642>_MSA2(_r_r どちらも坂上にあるので、郊外と言えば郊外だろう。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0644>_MSA2(_r この、和風と洋風に挟まれた真ん中の町並みは比較的_r普通である。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0646>_MSA2(_r どのくらい普通かというと、\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(56|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:black,`003:600,`002:2,`164:017,`004:64~\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:800~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:o交差点-(昼),`003:1000,`002:2,`164:025,`004:64\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<0656>_ZM71c3a(_r これぐらい普通。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0658>_MSA2(_r_r ここが深山町の分岐点で、ここからわたしの家がある_r洋風の住宅地の坂道、_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0660>_MSA2(_r 反対側にある和風の住宅地の坂道、_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0662>_MSA2(_r 隣町である新都に続く橋、学校、商店街、はては山に_rある柳洞寺というお寺に通じている。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(57|~\n"
"~_BTXO(0~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK,`003:800,`002:2,`164:056,`004:96~\n"
"~_WTFT(0,`003:1500~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`003:1000,`002:2,`164:015,`004:128,`005:o冬木大橋袂の公園1-(昼)\n"
"<0671>_ZM71c3b(_r そうして、これが新都と深山町を繋げる大橋。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0673>_MSA2(_r_r <新都;/ あ っ ち>は数年前に大きな駅が造られ、急速に発展してい_rる。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0675>_MSA2(_r 同じ市にあるというのに、深山町と新都はまったく別_r物と見ていい。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(58|~\n"
"~_BTXO(0~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK,`003:800,`002:2,`164:056,`004:96~\n"
"~_WTFT(0,`003:1500~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`003:1000,`002:2,`164:015,`004:128,`005:o歩道橋(行き)-(昼)\n"
"<0684>_ZM71c3c( 冬木市という名前は、冬季が長いという事からきてい_rるそうだ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0686>_MSA2(_r 言われてみれば、この町の冬は長い。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0688>_MSA2(_r が、その反面気温は暖かく、冬木の二月は他所でいう_r十二月程度の気温だったりする。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0690>_MSA2(_r 適当に地面を掘れば、温泉の一つや二つは出るのでは_rなかろうか。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(59|~\n"
"<0693>_ZM71c3d( もっとも、こう半端な寒さでは温泉街としては失格だ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0695>_MSA2(_r 冬木の町は過ごしやすい冬を送り、いつのまにか四月_rになって春を迎えている、というおかしな気候をしてい_rる。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(60|~\n"
"~_BTXO(0~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK,`003:800,`002:2,`164:056,`004:96~\n"
"~_WTFT(0,`003:1500~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`003:1000,`002:2,`164:015,`004:128,`005:oビル街-(昼)\n"
"<0704>_ZM71c3e( 新都の様子はこんな感じ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0706>_MSA2(_r 急速に発展した町並みは、なにかに急かされるように_r高いビルばかりを建て、結果として人工的な町になった。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0708>_MSA2(_r それもここ十年ばかりの話だ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0710>_MSA2(_r なんでも十年前に起きた大火事で住宅地はほぼ全焼。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0712>_MSA2(_r まるっきり人が住まなくなった土地を利用して、こう_rしたビルが建てられたという。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(61|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_MSTP(0,`003:200,`045:1~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK,`003:800,`002:2,`164:056,`004:96~\n"
"~_WTFT(0,`003:1500~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(1,`003:1000,`002:2,`164:015,`004:128,`005:o大火災跡-(曇2)\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<0723>_ZM71c3f(_r_r_r_r_r ・・・・・・・そして。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0725>_MSA2(_r ここが、その中心。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(62|~\n"
"~_MPLY(0,`005:69,`003:0~\n"
"~_VPLY(RIN,02be1~\n"
"<0730>_ZM71c40(「ここが新都の公園よ。これで主立った所は歩いてまわっ_rた訳だけど、感想は?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0732>_MSA2(_r 隣にいるアーチャーに話しかける。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0734>_MSA2(_r アーチャーの姿はもちろん見えない。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(63|~\n"
"~_VPLY(ARC,02be2~\n"
"<0738>_ZM71c41(「・・・広い公園だ。だというのに<人気;/ ひ と け>がないのは、何_rか理由でもあるのか」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02be3~\n"
"<0741>_MSAD(_r「やっぱりそう見える? ま、ここはちょっとした曰く_rがあるから」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(64|~\n"
"<0744>_ZM71c42( ぐるりと公園を見渡す。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0746>_MSA2(_r これほど広くて整地された公園なら、平日でも子供の_r遊び場になっているだろう。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0748>_MSA2(_r けれど、ここには人の姿なんて数える程しかなく、た_rだ閑散とした空気だけが流れている。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(65|~\n"
"~_VPLY(RIN,02be4~\n"
"<0752>_ZM71c43(「十年前の話よ。このあたり一帯で大きな火事があった_rんだって。火は一日燃え続けて、雨が降りだした頃に消_rえたんだとか。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02be5~\n"
"<0755>_MSAD(_r その後、町は復興したけどここだけはそのままなの。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02be6~\n"
"<0758>_MSAD(_r 焼け野原になって、何もなくなったから公園にしたら_rしいわ」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(66|~\n"
"<0761>_ZM71c44(「・・・・・・・・」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0763>_MSA2(_r アーチャーは何も言わない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0765>_MSA2(_r ただ、姿は見えなくとも、彼が特別なモノを感じ取っ_rている事は読みとれた。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(67|~\n"
"~_VPLY(RIN,02be7~\n"
"<0769>_ZM71c45(「……気づいたみたいね。そうよ、ここが前回の聖杯戦_r争決着の地。わたしも事情は知らないけど、前回の聖杯_r戦争はここで終決して、それきり」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02be8~\n"
"<0772>_MSAD(_r「・・・なるほど。それでこんなにも、ここは怨念に満_rちているという訳か」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(68|~\n"
"~_VPLY(RIN,02be9~\n"
"<0776>_ZM71c46(「ふうん。判るの、そういうの?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bea~\n"
"<0779>_MSAD(_r「サーヴァントというのは霊体だ。その在り方は怨念、_r<妄執;/もうしゅう>に近い。故に同じ“無念”には敏感なのさ。町中で_rも濃い場所はあるが、ここは別格だ。我らから見れば固_r有結界のそれに近い」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0781>_MSA2(_r と。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0783>_MSA2(_r 感情のない声で、アーチャーは珍しい単語を口にした。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(69|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK_F,`007:001,`003:400~\n"
"~_CHCL(1,5,`075:3,`007:001,`003:400~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:35希望,`035:1,`003:400,`007:001\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<0793>_ZM71c47( ・・・・<固有結界;/こゆうけっかい>。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0795>_MSA2(_r 魔術師にとって到達点の一つとされる魔術で、魔法に_r限りなく近い魔術、と言われている。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0797>_MSA2(_r ここ数百年、“結界”は魔術師を守る防御陣と相場が_r決まっている。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0799>_MSA2(_r 簡単に言ってしまえば、家に付いている防犯装置が極_r悪になったモノだ。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(70|~\n"
"<0802>_ZM71c48( もとからある土地・建物に手を加え、外敵から自らを_r守るのが結界。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0804>_MSA2(_r それはあくまで“すでにあるもの”に手を加えるだけ_rの変化にすぎない。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(71|~\n"
"<0807>_ZM71c49( だが、この固有結界というモノは違う。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0809>_MSA2(_r 固有結界は、現実を侵食するイメージである。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0811>_MSA2(_r 魔術師の心象世界・・・心のあり方そのものを形とし_rて、現実を塗りつぶす結界を固有結界と呼ぶ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0813>_MSA2(_r_r ようするに魔術師の思い通りに世界を歪める、いや、_r思い通りに作り変える広範囲の魔術な訳だが・・・・\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(72|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK_F,`007:001,`003:400~\n"
"~_CHCL(1,0,`075:3,`007:001,`003:800~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:o大火災跡-(曇2),`003:400,`007:001\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"~_VPLY(ARC,02beb~\n"
"<0824>_ZM71c4a(「凛? どうした、考え事か?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bec~\n"
"<0827>_MSAD(_r「え……? ううん、ちょっと意外だったから。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bed~\n"
"<0830>_MSAD(_r 固有結界だなんて、アーチャーのくせに珍しい言葉を_r知ってるなって」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bee~\n"
"<0833>_MSAD(_r「なんだ、知っていてはおかしいか」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(73|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bef~\n"
"<0837>_ZM71c4b(「だってそうじゃない。固有結界っていうのは魔術師に_rとっては禁忌の中の禁忌、奥義の中の奥義だもの。アー_rチャーである貴方が知ってるなんて筋違いよ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0839>_MSA2(_r でしょ? と視線で問いかける。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0841>_MSA2(_r すると、隣でははあ、と大きなため息の気配。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(74|~\n"
"~_SEPF(2,`005:se006,`003:1000~\n"
"~_MSTP(0,`003:4000,`045:1~\n"
"~_VPLY(ARC,02bf0~\n"
"<0847>_ZM71c4c(「凛。英雄とは剣術、魔術に長けた者を指す。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bf1~\n"
"<0850>_MSAD(_r アーチャーだからといって弓しか使えないと思うのは_r勝手だが、私以外のサーヴァントにそんな楽観は持たな_rいでくれ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0852>_MSA2(_r ……う。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0854>_MSA2(_r 確かに、言われてみればその通りだ。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(75|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bf2~\n"
"<0858>_ZM71c4d(「わ、わかったわよ。今のは軽率な発言だったわ。次か_rらは気をつけるから、これでいいでしょ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bf3~\n"
"<0861>_MSAD(_r「……。凛、ズバリ言おう。君は優秀だが、それ故に他_r人を過小評価する欠点がある。成人するまでには矯正し_rたまえ」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(76|~\n"
"~_VPLY(RIN,02bf4~\n"
"<0865>_ZM71c4e(「っ・・・・! な、なにげに失礼なコト言うわねアン_rタ……!」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0867>_MSA2(_r_r きょ、きょきょ矯正って、ヘンなクセがついた馬をし_rつけ直す事じゃないっ……!\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(77|~\n"
"~_VPLY(ARC,02bf5~\n"
"<0871>_ZM71c4f(「いや、失礼。別に凛がじゃじゃ馬だと言った訳ではな_rい。単にイメージ通りの表現を使っただけというか」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bf6~\n"
"<0874>_MSAD(_r「ええい、なおさら悪いわ・・・・、痛っ……!?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_SEPF(0,`005:se028,`045:1~\n"
"~_CHCL(1,2,`007:001,`003:100~\n"
"~_CHCL(1,0,`007:001,`003:800~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<0881>_MSAD(_r 唐突に、右腕が痛んだ。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(78|~\n"
"~_VPLY(ARC,02bf7~\n"
"<0885>_ZM71c50(「・・・・凛?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bf8~\n"
"<0888>_MSAD(_r「…………ちょっと、黙ってアーチャー」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0890>_MSA2(_r 右腕に刻まれた令呪が痛む。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0892>_MSA2(_r じくり、と。主に注意を呼びかけるような、鈍い警告。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bf9~\n"
"<0895>_MSAD(_r「・・・・誰かに見られてる」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02bfa~\n"
"<0898>_MSAD(_r「む」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(79|~\n"
"<0901>_ZM71c51( ……周囲に意識を伸ばす。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_SESF(,`005:se006,`003:1000,`045:1~\n"
"~_SEPF(2,`005:se003,`003:1000~\n"
"~_CHCL(1,5,`002:2,`164:028,`004:64,`003:300~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<0908>_MSAD(_r 精神で作り上げた糸を敷き詰め、公園中を索敵する。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bfb~\n"
"<0911>_MSAD(_r「……わたしじゃ見つけられない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bfc~\n"
"<0914>_MSAD(_r アーチャー、貴方は?」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(80|~\n"
"~_VPLY(ARC,02bfd~\n"
"<0918>_ZM71c52(「・・・難しいな。私には視線すら感じられん」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02bfe~\n"
"<0921>_MSAD(_r「……って事は、見てるのはマスターね」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(81|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_SESF(,`005:se003,`003:1000,`045:1~\n"
"~_CHCL(1,0,`002:2,`164:037,`004:128,`003:1000~\n"
"~_MPLY(0,`005:36,`003:3000~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<0929>_ZM71c53( 何者かは知らないけど、アーチャーに判らないのなら_r相手はマスターだろう。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0931>_MSA2(_r まだ七人そろっていないが、始めようと思えば、戦い_rはいつでも始められる。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0933>_MSA2(_r わたしを監視しているヤツは前哨戦でもやりたいらし_rいが・・・\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(82|~\n"
"~_VPLY(ARC,02bff~\n"
"<0937>_ZM71c54(「……令呪は令呪に反応する。マスターであるのなら、_r誰がマスターであるかは出会えば感じられる、という事_rか。だが、それなら凛にも相手が識別できるのではない_rか?」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(83|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c00~\n"
"<0941>_ZM71c55(「ええ。けど高位の術者なら、自分の魔力ぐらい隠し通_rせる。いくら令呪同士が反応するって言っても、その令_r呪だって魔力で発動するものよ。大本であるマスター自_r身が魔術回路を閉じていれば、見つける事は難しいわ」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(84|~\n"
"~_VPLY(ARC,02c01~\n"
"<0945>_ZM71c56(「……厄介だな。では、こちらはいいように位置を知ら_rせているという事か」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02c02~\n"
"<0948>_MSAD(_r「でしょうね。ま、私だって家捜しすれば魔力殺しぐら_rいは見つかるだろうけど・・・」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02c03~\n"
"<0951>_MSAD(_r「必要ない、と?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02c04~\n"
"<0954>_MSAD(_r「そ。だって隠さなければ向こうからやってきてくれる_rでしょう? こっちから出向く手間が省けるわ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02c05~\n"
"<0957>_MSAD(_r「・・・・」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0959>_MSA2(_r 呆れたのか、アーチャーは息をのんで黙ってしまった。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(85|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c06~\n"
"<0963>_ZM71c57(「……なによ。自信過剰はいけないって言いたいの?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0965>_MSA2(_r さっきのやりとりを思い出して、なんとなく訊いてみ_rた。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0967>_MSA2(_r アーチャーはまさか、と短くこぼしたあと。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02c07~\n"
"<0970>_MSAD(_r_r「君はそのままが一番強い。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02c08~\n"
"<0973>_MSAD(_r ああ、小物には付きまとわせてやるがよかろう」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0975>_MSA2(_r_r なんて、笑いを堪えながら口にした。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(86|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK_F,`003:1000~\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:1000~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:oビル街-(夕),`003:1500,`002:2,`164:015,`004:64\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<0985>_ZM71c58( ……とまあ、アーチャーの言葉が気に入った訳じゃな_rいけど、開き直ってそのまま町中を歩く事にした。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(87|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK_F,`002:2,`164:016,`004:64,`003:800~\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:800~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:oビル街-(夜),`003:800,`002:2,`164:014,`004:64\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<0995>_ZM71c59( 主立った場所を回って、これでもかっていうぐらい付_rきまとってるヤツを振り回して、ついでに夕食も済ませ_rて、最後の締めに移動する。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0997>_MSA2(_r さんざん歩き回って時刻は夜の七時過ぎ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<0999>_MSA2(_r この時間なら、これから向かう場所は最高の景色を見_rせてくれるだろう。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(88|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK_F,`002:2,`164:015,`004:128,`003:1000~\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:400~\n"
"~_SESF(,`005:se006,`003:1800,`045:1~\n"
"~_SEPF(2,`005:se008,`003:800~\n"
"~_KSMC(1,`015:128,`172:(136,281,2)(118,463,2.5)(266,517,3),`003:1500,`005:B15,`012:-1,`017:-2~\n"
"~_KSMC(1,`015:128,`172:(266,517,3)(607,524,3)(683,469,4)(501,134,5),`003:1500,`005:B15,`012:-1,`017:3~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK_F,`002:2,`164:036,`004:256,`003:300~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:B15,`003:800,`002:2,`164:036,`004:256~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<1015>_ZM71c5a( ごう、という風。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1017>_MSA2(_r 新都で一番高いビル。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1019>_MSA2(_r その屋上から見下ろす町並みは、今日の締めくくりに_r相応しい。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(89|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c09~\n"
"<1023>_ZM71c5b(「どう? ここなら見通しがいいでしょ、アーチャー」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02c0a~\n"
"<1026>_MSAD(_r「……はあ。将来、君とつき合う男に同情するな。よく_rもまあ、ここまで好き勝手連れ回してくれたものだ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02c0b~\n"
"<1029>_MSAD(_r「え? 何か言った、アーチャー?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02c0c~\n"
"<1032>_MSAD(_r「素直な感想を少し。……と、確かにいい場所だ。初め_rからここに来れば歩き回る必要もなかったのだが」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(90|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c0d~\n"
"<1036>_ZM71c5c(「なに言ってるのよ。確かに見晴らしはいいけど、ここ_rから判るのは町の全景だけじゃない。実際にその場に行_rかないと、町の作りは判らないわ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02c0e~\n"
"<1039>_MSAD(_r「・・・そうでもないが。アーチャーのクラスは伊達で_rはないぞ。弓兵は目がよくなければ務まらん」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(91|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c0f~\n"
"<1043>_ZM71c5d(「そうなの? それじゃあここから<遠坂邸;/う ち>が見える、アー_rチャー?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02c10~\n"
"<1046>_MSAD(_r「いや、流石に隣町までは見えない。せいぜい橋あたり_rまでだな。そこまでならタイルの数ぐらいは見てとれる」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(92|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c11~\n"
"<1050>_ZM71c5e(「うそ、タイルって橋のタイル……!?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1052>_MSA2(_r それって目がいいとか、そういうレベルの話じゃない_rと思う。よく屋上には望遠鏡があるけど、それと同レベ_rルの視力なんだから。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(93|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c12~\n"
"<1056>_ZM71c5f(「びっくり。アーチャーって本当にアーチャーなんだ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02c13~\n"
"<1059>_MSAD(_r「……凛。まさかとは思うが、君、私を馬鹿にしている_rんじゃないだろうな」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02c14~\n"
"<1062>_MSAD(_r「そんな訳ないでしょ。たださ、貴方ってアーチャーっ_rて言うわりには弓使いっぽくないから、つい勘違いして_rただけ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02c15~\n"
"<1065>_MSAD(_r「それは問題発言だ。帰ってから追及しよう」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(94|~\n"
"<1068>_ZM71c60( アーチャーはここからの風景が気に入ったのか、それ_rきり黙り込んでしまった。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1070>_MSA2(_r おそらく町の作りを把握しているのだろう。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1072>_MSA2(_r ……戦場の下調べを邪魔する訳にはいかない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1074>_MSA2(_r アーチャーの側を離れてビルの端に移動する。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(95|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_SESF(,`005:se008,`003:800,`045:1~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:oビル屋上-(夜),`003:1000,`002:2,`164:025,`004:64\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<1082>_ZM71c61(「・・・・・・・・」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1084>_MSA2(_r わたしの視力で見えるのは、このビルの下の明かりだ_rけだ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1086>_MSA2(_r 大通りには行き交う車のヘッドライトが流れ、歩道に_rは仕事帰りの人々の姿が見えるだけ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1088>_MSA2(_r それがどんな車なのか、どんな人なのかは判らない。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(96|~\n"
"<1091>_ZM71c62( それは見えてはいるけれど、見えていないという状態_rだ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1093>_MSA2(_r ちょうど先ほどまで、わたしは監視されている事に気_rが付いていたのに、その相手が見えなかったのと同じで_rある。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(97|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c16~\n"
"<1097>_ZM71c63(「・・・・少なくとも、新都を根城にしているヤツが一_r人いる」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1099>_MSA2(_r 目を凝らして地上を睨む。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1101>_MSA2(_r ……マスターは全部で七人。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1103>_MSA2(_r 誰が、どのサーヴァントを連れているかはいまだ不明。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1105>_MSA2(_r 今のところ、全てのマスターが他のマスターの情報を_r求めて町を徘徊しているのだろう。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(98|~\n"
"<1108>_ZM71c64(「・・・?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1110>_MSA2(_r ふと、視線を感じた。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1112>_MSA2(_r 令呪には反応なし。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1114>_MSA2(_r ただ純粋に、わたしに向けられた視線を感じる。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(99|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c17~\n"
"<1118>_ZM71c65(「下・・・・?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1120>_MSA2(_r 地上を見つめる。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1122>_MSA2(_r ……道には行き交う人々がいる。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1124>_MSA2(_r その中で、一人。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1126>_MSA2(_r まるで月でも眺めるように、わたしを見上げているヤ_rツがいた。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(100|~\n"
"<1129>_ZM71c66(「………………」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1131>_MSA2(_r それが誰であるか、はっきりとは判らない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1133>_MSA2(_r はっきりとは判らないのだけれど、誰であるかは見て_r取れた。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1135>_MSA2(_r ……呆れた。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1137>_MSA2(_r アイツ、こんな時間に何をしているんだか。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(101|~\n"
"~_VPLY(ARC,02c18~\n"
"<1141>_ZM71c67(「凛。敵を見つけたのか」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1143>_MSA2(_r わたしが殺気だっているのに気づいたのか、アーチャー_rが声をかけてくる。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(102|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c19~\n"
"<1147>_ZM71c68(「・・・別に。ただの知り合い。わたしたちには関係の_rない、一般人よ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1149>_MSA2(_r 苛立ちを隠せないまま答えて、その場から立ち去った。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1151>_MSA2(_r 地上からわたしが見えた筈がない。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1153>_MSA2(_r アイツがビルを見上げていたのはただの偶然だろう。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1155>_MSA2(_r だから姿を見られた、という訳でもない。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(103|~\n"
"<1158>_ZM71c69( ……だっていうのに。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1160>_MSA2(_r わたしは魔術師として気構えていた<遠;/じ><坂;/ぶ><凛;/ん>を、アイツ_rに見られた事に気が立ってしまっていた。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(104|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_MSTP(0,`003:3000,`045:1~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK,`003:800,`002:2,`164:056,`004:96~\n"
"~_WTFT(0,`003:1500~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(1,`003:1000,`002:2,`164:015,`004:128,`005:o交差点-(夜)\n"
"~_SEPF(2,`005:se004,`003:2000~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<1172>_ZM71c6a( 深山町に戻ってくる頃には、時刻は九時を回っていた。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1174>_MSA2(_r 深山町は新都と違って、昔ながらの住宅地である。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1176>_MSA2(_r 夜も九時を過ぎれば出歩く人影はなくなり、町は深夜_rのように静まりかえる。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(105|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c1a~\n"
"<1180>_ZM71c6b(「こんなところね。町の作りはだいたい判った?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02c1b~\n"
"<1183>_MSAD(_r「……ん? ああ、町の事なら判る。あとは追々掴んで_rいくさ」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02c1c~\n"
"<1186>_MSAD(_r「なら今日はここまでね。わたしもまだ本調子じゃない_rし、家に戻って休みましょう」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(106|~\n"
"~_BTXO(0~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK,`003:800,`002:2,`164:056,`004:96~\n"
"~_WTFT(0,`003:1500~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`003:1000,`002:2,`164:015,`004:128,`005:o遠坂邸付近の街並-(夜)\n"
"<1195>_ZM71c6c( ゆるやかな坂の道を行く。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1197>_MSA2(_r ……と。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1199>_MSA2(_r なんか、前を行く人影があった。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02c1d~\n"
"<1202>_MSAD(_r「……あれ、桜……?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1204>_MSA2(_r まずい。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1206>_MSA2(_r 今は顔を合わせづらい。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(107|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:150~\n"
"~_SEPF(0,`005:se089,`045:1~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK_F,`002:2,`164:056,`004:64,`003:200~\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:1300~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`005:o遠坂邸付近の街並-(夜),`003:1200,`002:2,`164:015,`004:64\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"~_VPLY(ARC,02c1e~\n"
"<1219>_ZM71c6d(「凛。何を隠れている」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02c1f~\n"
"<1222>_MSAD(_r「黙ってて! ……あ、うん、あそこにいるの知り合い_rなのよ。今日は学校を休んだし、あんまり顔を合わせた_rくないの」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1224>_MSA2(_r 言いつつ、前方の人影を観察する。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(108|~\n"
"<1227>_ZM71c6e( 道には、_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"!_KLD0(,`032:1,`005:桜制服08a(遠),`033:1000,`003:400,`007:001\n"
"<1230>_MSAD(_r 見知った顔の一年生と_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"!_KLD0(,`032:2,`005:ギル私服01a(遠),`033:4000,`003:400,`007:001\n"
"<1233>_MSAD(_r 知らない外国人がいた。_n\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:1500~\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(109|~\n"
"~_NCL0(,`032:-1,`033:5000,`003:400,`007:001~\n"
"<1238>_ZM71c6f( 二人はなにやら話している。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1240>_MSA2(_r ……違う、外国人の方が言い寄っていて、女生徒は嫌_rがっているようだ。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(110|~\n"
"~_VPLY(ARC,02c20~\n"
"<1244>_ZM71c70(「凛、知り合いとは外国人の方か?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02c21~\n"
"<1247>_MSAD(_r「いいえ、知らない。このあたりは洋館が多いから、どっ_rかよそから遊びに来てるんじゃない?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1249>_MSA2(_r と、そこまで口にして、我ながらあの子が絡むと甘く_rなるな、と反省する。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(111|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c22~\n"
"<1253>_ZM71c71(「……アーチャー。あいつ、人間?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02c23~\n"
"<1256>_MSAD(_r「さあ。実体はあるから人間なのだろう。少なくともサー_rヴァントではない」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02c24~\n"
"<1259>_MSAD(_r「……そうよね。マスターでもないし、ただの痴話喧嘩_rか」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1261>_MSA2(_r ……もっとも、あの子が男とトラブるような子じゃな_rいって事はわたしだって知ってるけど……。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(112|~\n"
"~_VPLY(ARC,02c25~\n"
"<1265>_ZM71c72(「二人とも行ったな。女は坂を上っていく。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(ARC,02c26~\n"
"<1268>_MSAD(_r 男は・・・・」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"!_KLDA(,`032:2,`005:ギル私服05b(近),`033:2000,`003:400,`007:001\n"
"~_NCLA(,`032:2,`033:2000,`003:400,`007:001~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"<1274>_MSAD(_r 金髪の男性は、わたしたちがやってきた道を下っていっ_rた。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(113|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_SESF(,`005:se004,`003:2000,`045:1~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK_F,`003:1200~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK,`003:800,`002:2,`164:056,`004:96~\n"
"~_WTFT(0,`003:1500~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(1,`003:1000,`002:2,`164:015,`004:128,`005:i遠坂邸居間-(夜)\n"
"~_MPLY(0,`005:3,`003:3000~\n"
"~_BTXO(1)~\n"
"~_VPLY(RIN,02c27~\n"
"<1289>_ZM71c73(「それじゃ貴方はここを使って。わたしはもう眠るけど、_r何か質問はある?」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"!_KLD0(,`032:5,`005:アーチャー01a(中),`033:5000,`003:300,`007:001\n"
"~_VPLY(ARC,02c28~\n"
"<1293>_MSAD(_r「とりわけ重要な疑問はない。すぐに戦闘をしかけない_r君の判断は正しいよ。今夜は魔力の回復を行うべきだろ_rう」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02c29~\n"
"<1296>_MSAD(_r「ええ。それじゃ明日、今朝の紅茶をよろしくね」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(114|~\n"
"~_BTXO(0~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:BLACK,`003:1000,`002:2,`164:015,`004:128~\n"
"~_KMW2(~\n"
"!_CFAD(0,`003:1000,`002:2,`164:015,`004:128,`005:i凛の寝室-(夜)\n"
"<1304>_ZM71c74( 部屋に帰って来るなり、どっと疲れが押し寄せた。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(RIN,02c2a~\n"
"<1307>_MSAD(_r「・・・そうだ。眠る前に綺礼に連絡しないと」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1309>_MSA2(_r あのうるさい神父の事だ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1311>_MSA2(_r 今頃予備の魔術師の手配とやらを進めているだろう。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1313>_MSA2(_r そんなのはわたしの知った事じゃないけど、アレでも_rわたしの後見人だし。いちおう、筋は通しておかないと。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(115|~\n"
"~_SEPF(0,`005:se261,`045:1~\n"
"~_VPLY(RIN,02c2b~\n"
"<1318>_ZM71c75(「電話、電話っと……」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_SEPF(0,`005:se261,`045:1~\n"
"<1321>_MSAD(_r 子機のダイヤルをプッシュする。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_SEPF(0,`005:se261,`045:1~\n"
"<1324>_MSAD(_r ほどなくしてエセ神父が電話に出た。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(116|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c2c~\n"
"<1328>_ZM71c76(「綺礼? わたしだけど、昨日サーヴァントと契約した_rから。正式にマスター登録、お願い」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1330>_MSA2(_r「………………」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1332>_MSA2(_r 微かな沈黙。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1334>_MSA2(_r 受話器ごしでも気分を重くさせるぐらい、綺礼の沈黙_rは圧力がある。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(117|~\n"
"~_VPLY(KOT,02c2d~\n"
"<1338>_ZM71c77(「……いいだろう。ではどうする。一度こちらに顔を出_rさないか。君のご両親から預かっている物もある。君が_rマスターになった場合にのみ、成人前に伝えてほしいと_r頼まれているのだが」\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(118|~\n"
"~_VPLY(RIN,02c2e~\n"
"<1342>_ZM71c78(「ああ、それって父さんの遺言のこと? それならもう_r解読して手に入れたからいいわ。それじゃ、気が向いた_rらお邪魔するから、よろしく」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_VPLY(KOT,02c2f~\n"
"<1345>_MSAD(_r「待て。凛、マスターになったのなら・・・・」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"~_SEPF(0,`005:se047,`045:1~\n"
"<1348>_MSAD(_r 最後まで聞かずに電話を切った。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1350>_MSA2(_r 疲れている時に綺礼の小言なんて聞いてたら、魔力の_r回復どころではなくなってしまう。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(119|~\n"
"~_MSTP(0,`003:4000,`045:1~\n"
"~_VPLY(RIN,02c30~\n"
"<1355>_ZM71c79(「・・・さて。これで準備は終わり、と……」_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1357>_MSA2(_r_r あとは眠るだけ。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1359>_MSA2(_r 目が覚めれば今までとは違う朝がある。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1361>_MSA2(_r ……十年前。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1363>_MSA2(_r 父が魔術師として挑み、敗れ去った聖杯戦争。_n\n"
"~_WTKY(~\n"
"<1365>_MSA2(_r その戦いに、わたしも身を投じる事になったのだから。\n"
"~_TPG0(~\n"
"~_PAGE(120|~\n"
"~_BTXO(0)~\n"
"~_KMW2(~\n"
"~_CFAD(0,`005:black,`003:2000,`002:2,`164:023,`004:64~\n"
"~_WTFT(1,`008:0,`003:3000~\n"
"~_JUMP(102~\n"
"~_PEND(~\n"
"~~")
matches = re.finditer(regex, test_str, re.MULTILINE)
for matchNum, match in enumerate(matches, start=1):
print ("Match {matchNum} was found at {start}-{end}: {match}".format(matchNum = matchNum, start = match.start(), end = match.end(), match = match.group()))
for groupNum in range(0, len(match.groups())):
groupNum = groupNum + 1
print ("Group {groupNum} found at {start}-{end}: {group}".format(groupNum = groupNum, start = match.start(groupNum), end = match.end(groupNum), group = match.group(groupNum)))
# Note: for Python 2.7 compatibility, use ur"" to prefix the regex and u"" to prefix the test string and substitution.
Please keep in mind that these code samples are automatically generated and are not guaranteed to work. If you find any syntax errors, feel free to submit a bug report. For a full regex reference for Python, please visit: https://docs.python.org/3/library/re.html